東京高等裁判所 昭和38年(ネ)493号 判決
ところで、本件は、被控訴人の申請にもとづき墨田簡易裁判所が控訴人に宛て同庁昭和三七年(ロ)第二八〇号をもつて支払命令を発し、さらに、この命令に仮執行の宣言を付したところ、これに対し控訴人から適法なる異議の申立がなされ、原審に通常訴訟として係属したものであることは記録上明らかである。
すると、原審が被控訴人の請求の当否を審理し、もしその請求を認容すべきものと判断した場合には、すべからく、右仮執行宣言つき支払命令の認可を宣言すれば足りるのである。しかるに、原判決は、主文第一項において、控訴人に対し本件約束手形金と遅延損害金の支払いを命じ、第三項において右支払命令の仮執行宣言を認可しているのである。しかし、その判決の趣旨は、被控訴人の請求を認容すべく、したがつて仮執行宣言つき支払命令を維持すべき旨を宣明したものにほかならないと解するのを相当とするから、本件控訴は、結局理由がないとして棄却する。
(大場 町田 下関)